(文献紹介)かぜに対する不適切処方
(2025年2月10日)
第12回CWJオンラインレクチャー(2025年2月9日開催)で演者の和足孝之先生が紹介してくださった、日本でかぜに対する不適切処方(potentially inappropriate prescribing)がどのくらい行われているかを調べた横断研究です。
Nakano Y, Watari T, Adachi K, Watanabe K, Otsuki K, Amano Y, et al. (2022) Survey of potentially inappropriate prescriptions for common cold symptoms in Japan: A cross-sectional study. PLoS ONE 17(5): e0265874. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0265874
島根県の病院/診療所を受診し、調剤薬局に処方箋を持ち込んだ併存症のない「かぜ」患者136人を対象に、薬剤師2人と医師(処方医とは別)1人が、処方された薬が「不適切」か「適切」かを判定しました。その結果、「不適切」が89%(121人)に上り、「適切」は11%(15人)でした。
不適切な処方薬として最も多かったのは、細菌感染の症状がないのに処方された経口セフェム系抗菌薬と、呼吸器症状がないのに処方されたβ2刺激薬でした。
(文献紹介)大腸がんに対する経過観察目的のPETCT
(2025年2月3日)
(報道)メディカルトリビューンに小泉代表のインタビューが掲載
(2025年1月29日)
メディカルトリビューン(医療者向けメディア)に、 1月27日付でChoosing Wisely Japan代表の小泉俊三先生のインタビュー記事が掲載されました。
「その治療、ホントに必要?」 過剰医療を防げ!Choosing Wisely Japan代表に聞く
過剰医療の具体例、過剰医療が生じる理由、さらに、それに対してChoosing Wisely Japanが果たす役割などが、うまくまとめられています。
(文献紹介)カナダの”Hospital Designation Program”
(2025年1月27日)
カナダのChoosing Wiselyが2019年から実施している「Hospital Designation Program(HDP)」の取り組みを紹介する論文が、1月21日にJournal of Hospital Medicine誌に発表されました。 Datta D, Day D, Soong C. Improving healthcare value: Choosing wisely canada’s hospital designation program J Hosp Med. 2025 Jan 21. doi: 10.1002/jhm.13593. Online ahead of print.
PMID: 39838712
フェーズ1(2019~2022)では、レベル1~3の3段階が設けられ、最高レベルであるレベル3では、Choosing Wiselyを病院の戦略プランの一部にすることなどが含まれます。一定の成果があったため2022年からはフェーズ2となり「質向上(quality improvement)」と「リーダーシップ」の2分類となりました。 経済的インセンティブや国からの押し付けではなく、根拠に基づくガイドラインの実装をめざす医療専門職の自発的な活動であることが特徴です。